2007年07月09日

本の使い方とGoogle ブック検索

本の使い方とGoogle ブック検索
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木場雄一郎のニュース分析で鍛えるビジネス筋肉
ビジネスマンのための頭の体操
ブロガー : 木場 雄一郎
投稿時刻:2007年07月09日(月) 14時25分

Googleが書籍検索サービス「Google ブック検索」日本語版の提供を開始した。

更に慶応義塾大学図書館が「Google ブック検索」への参加を発表。同図書館の蔵書のうち、著作権保護期間の過ぎた約12万冊がデジタル化されるという。
→Google、ブック検索で慶応義塾大学図書館と連携--図書館はアジアで初の参加(CNET Japan)

書籍の本文が見られるサービスとしては、Amazonが「なか見!検索」サービスとして先に提供を開始しているが、両社のサービス設計思想は大きく異なる。

私の推測だが、この設計思想の差は書籍の利用の仕方から来るのではないだろうか。

私の書籍利用は大きく二通りに分かれる。
ひとつは純粋に読書として、本の始めから終わりまでを読む使い方。
小説などストーリー性があるもの、何か知らないことを系統立てて初めから学びたいとき、基礎体力を養うように知識を蓄積したい時などはこの読み方をする。
一般的に本を読む際はこの使い方が多いのではないだろうか。

もうひとつは文章を書くときに参照文献として使う場合。
論文などに引用したくて、特定の情報を探しているときなどはこの使い方となる。
以前に読んだ本であれば記憶を頼りに、読んだことがない本なら目次や索引を頼りに、自分か書いている文章にぴったりのフレーズを探すことになる。
本を読むのではなく、使うのだ。

Amazonの「なか見!検索」は前者の使い方を前提に本を探す場合には有効だ。
小説であれば出だしの数ページを読めば、休日を費やして読むに値する本かどうか分かるし、実用書であれば目次を見れば自分の興味あるトピックをカバーしているかどうか分かる。
しかし数ページのみを見られるAmazonの「なか見!検索」では後者の使い方はできない。どこに書かれているのか分からない特定フレーズを探し出すには書籍の全文が検索できなくてはならない。Googleの「ブック検索」はそのような使い方を想定しているのだろう。

大学などで卒業論文を書いた方は、図書館の膨大な蔵書の中から、論文に引用したい情報を探し出すのに苦労したのを覚えているだろうか。書籍の全文がデジタル化されていれば、ウェブサイトを検索するように、簡単に欲しい情報を探し出せるはずだ。
多くのエンジニアが博士号を持つGoogleがそのような思想でプロダクト開発をするのは、非常に素直で分かりやすい。

現在の書籍検索は、ちょうど10年ほど前の初期のウェブ検索に似ている。
ウェブページのタイトルと概要だけが検索の対象だったアレだ。
当時の限定的な情報でのウェブ検索と、現在のような全文検索とには比べ物にならない検索クオリティの差が存在するのは我々の記憶にも実体験として残っている。
Googleの書籍全文検索がウェブ検索と同じように、書籍というハイクオリティの知の検索に革新的な進歩をもたらしてくれることを願う。

posted by gljblog at 00:00| 慶応さん+日本のGoogle Book Search | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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