2006年09月29日

欧州デジタル図書館計画、新たに9か国の図書館が参加

http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/car/index.php?p=2299

欧州デジタル図書館計画、新たに9か国の図書館が参加

欧州電子図書館計画に、新たに9か国の国立図書館が参加することになりました。
新参加国
ベルギー、ギリシャ、アイスランド、アイルランド、リヒテンシュタイン、ルクセンブルグ、ノルウェー、スペイン、スウェーデン

The European Library is getting bigger
http://libraries.theeuropeanlibrary.org/press/TELOfficePressReleases/EDLproject2006.pdf

The European Library Adds 9 Libraries to EDL Project
http://www.econtentmag.com/Articles/ArticleReader.aspx?ArticleID=18207
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2006年09月28日

ファイル形式のマイグレーションに関する調査(オランダ)

http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/car/index.php?p=2289

ファイル形式のマイグレーションに関する調査(オランダ)

オランダ王立図書館(KB)は2006年に、デジタル資料の長期保存に資するため、ファイル形式のマイグレーションに関する調査を実施するとしています。その調査の概要・計画を示すドキュメントが、KBのウェブサイトで公開されています。

Migration research - KB
http://www.kb.nl/hrd/dd/dd_projecten/projecten_migratie-en.html
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UCバークリー校、Google Videoで講義を無料配信

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0609/28/news006.html

UCバークリー校、Google Videoで講義を無料配信

「Integrative Biology」などの講座やシンポジウムなど各種イベントの映像を配信する。
2006年09月28日 08時00分 更新

 米カリフォルニア大学バークリー校は9月26日、同校で行われた講義やシンポジウムの映像をGoogle Videoで無料配信すると発表した。
 同校は大学としては初めてGoogle Videoに自分のページを持ち、250時間を超えるコンテンツを提供している。
 このページでは「Physics for Future Presidents」「Integrative Biology」など同校の幾つかの講座のビデオをダウンロードできる。各種イベントの映像も提供される予定だ。
 同校はiTunesでも講義をポッドキャスト配信している(4月26日の記事参照)。
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GoogleのBooks Libraryにスペインの大学が参加

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0609/28/news007.html

GoogleのBooks Libraryにスペインの大学が参加
スペインで最大規模の図書館を持つマドリード・コンプルテンセ大学がパートナーに加わった。
2006年09月28日 08時00分 更新

 米Googleは9月26日、書籍検索プロジェクト「Google Books Library Project」にスペインのマドリード・コンプルテンセ大学が参加することを明らかにした。スペイン語の図書館がこのプロジェクトに参加するのは初めてという。

 Google Books Library Projectには、既に米国議会図書館、ハーバード大学、ニューヨーク公立図書館などがパートナーとして参加、蔵書のデジタル化を進めている。デジタル化された蔵書はGoogle Book Searchで検索が可能となる。

 マドリード・コンプルテンセ校はこのプロジェクトの下、著作権の切れた蔵書数十万冊をデジタル化する。Googleによると、同校の図書館はスペインで最大規模という。

 また同校の図書館はスペイン語の蔵書のほか、フランス語、ドイツ語、ラテン語、イタリア語、英語の蔵書も有している。Googleは、同校との協力はBook Searchの多言語化をさらに押し進めるだろうとしている。
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2006年09月27日

BLとJISC、音楽資料1万2千点のデジタルアーカイブを高等教育機関向けに公開

http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/car/index.php?p=2280

BLとJISC、音楽資料1万2千点のデジタルアーカイブを高等教育機関向けに公開

英国図書館(BL)は9月26日、情報システム合同委員会(JISC)と協同して、音楽資料1万2千点(延べ3,900時間)のデジタルアーカイブを公開しました。ただし、デジタル資料を利用できるのは、高等教育機関に所属している研究者・学生か、BLの閲覧室内だけで、教育・学習・研究目的に限られています。その他の利用者は、書誌事項だけを見ることができます。提供されているコンテンツは、1930年代から90年代のポピュラーミュージック400曲、東アフリカ・南アフリカの音楽文化、過去100年間にわたるベートーベンの弦楽四重奏の演奏、ラジオドラマ、芸術家へのインタビューなど、多岐にわたっています。

Archival Sound Recordings
http://sounds.bl.uk/
Breaking the sound barrier - British Library
http://www.bl.uk/news/2006/pressrelease20060926.html
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Google Book Search プロジェクトに新メンバーが加わる(スペイン)

http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/car/index.php?p=2277

Google Book Search プロジェクトに新メンバーが加わる(スペイン)

スペインのマドリード・コンプルテンセ大学がGoogle Book Search プロジェクトに参加するとのことです。スペイン語圏では初めて、ヨーロッパではオックスフォード大学図書館に引き続き2館目となるそうです。

Madrid’s Complutense University opens its library to the world
(Google Book Searchの公式ブログ)
http://booksearch.blogspot.com/2006/09/madrids-complutense-university-opens.html

Proyecto de digitalizaci醇pn Biblioteca Complutense-Google
http://www.ucm.es/BUCM/biblioteca/11979.php
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Googleの書籍本文検索プロジェクトにスペインの大学が協力

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/USNEWS/20060927/249049/

Googleの書籍本文検索プロジェクトにスペインの大学が協力

 米Googleは米国時間9月26日,同社の書籍本文検索プロジェクト「Google Books Library Project(旧称:Google Print Library Project)」に,スペインのマドリッド・コンプルテンセ大学が参加すると発表した。同プロジェクトにスペイン語の図書館が参加するのは「初めて」(同社)。

 Googleによると,同大学の図書館はスペインで最大規模の大学図書館という。スペイン語のほか,フランス語,ドイツ語,ラテン語,イタリア語,英語の書籍も所蔵する。

 Googleは同大学と協力して,著作権が失効している書籍をデジタル化し,同社の書籍検索サイト「Google Book Search」で,本文の閲覧や検索,ダウンロードができるようにする。

 コンプルテンセ大学学長のCarlos Berzosa氏は,「これまで,当大学に来なければ見ることができなかった多数の書籍を,インターネットを介して世界中の人に提供できるようになる。Googleと協力して,教育の門戸を開放できることを喜ばしく思う」と述べている。

 Google Books Library Projectには,英オックスフォード大学,米カリフォルニア大学,米ミシガン大学,米ハーバード大学,米スタンフォード大学などが参加している。またGoogleは,米国議会図書館と協力して同様のパイロット・プロジェクト「World Digital Library」にも取り組んでいる。

(ITpro)  [2006/09/27]

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Google Libraryにスペインの大学図書館が参加、多言語化へ第一歩

http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2006/09/27/13416.html

Google Libraryにスペインの大学図書館が参加、多言語化へ第一歩

 米Googleは26日、スペインの最高学府であるUniversity Complutense of Madridの大学図書館がGoogle Books Library Projectに参加することで合意したと発表した。University Complutense of Madridの大学図書館はスペイン国内で最大の大学図書館で、スペイン語系図書館がGoogle Books Library Projectに参加する初めての事例となる。

 この提携により、GoogleとUniversity Complutense of Madridは大学図書館にある数十万のパブリックドメインとなっている書籍のデジタル化作業に着手。Google Book Searchを通して検索、閲覧、全文をダウンロードするサービスを提供することになる。

 Google Books Library Projectにはこれまで英米の有力大学図書館が参加していたため、ほとんどの書籍が英語だった。今回のUniversity Complutense of Madridの参加により、スペイン文学、ラテンアメリカ文学のスペイン語文献が大幅に加わるだけでなく、同図書館が所蔵しているフランス語、ドイツ語、ラテン語、イタリア語の書籍もデジタル化されるため、Google Book Searchの多言語化に一歩前進したことになる。

関連情報
■URL
  ニュースリリース(英文)
  http://www.google.com/press/annc/books_madrid.html

2006/09/27 12:10


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2006年09月26日

英国図書館、著作権法の改正を訴え--デジタルコンテンツ規定の盛り込みを要請

http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20249088,00.htm

英国図書館、著作権法の改正を訴え--デジタルコンテンツ規定の盛り込みを要請

文:Tom Espiner(CNET News.com)
2006/09/26 20:40

 英国図書館は、現行の英国著作権法の「重大な改正」を要請した。同図書館は、同法の改正にあたり、デジタルコンテンツに関する規定を「明確に」盛り込むとともに、技術的進歩を考慮するよう求めている。
 現地時間9月25日、マンチェスターで開幕した労働党大会で発表されたマニフェストの中で、英国の国立図書館である英国図書館は、従来の同国著作権法を拡大し、デジタルコンテンツの存在を十分に認識する必要があると警告した。
 英国図書館館長のLynne Brindley氏は、CNET News.comの姉妹サイトであるZDNet UKが行ったインタビューの中で、「現行の著作権法は、技術環境の変化を認識するための重大な改正を実施しなければ陳腐化してしまう」と語った。
 現在でも、デジタル著作権管理(DRM)技術やライセンス契約によって、著作権法適用の要件を満たさないコンテンツのコピーを制限することは可能だ。しかし、これを法的に明確化する必要がある、というのが英国図書館の主張だ。
 「たしかにDRMは1つの技術的手段だが、問題は包括的に利用されてしまっている点だ。DRMは、障害者がコンテンツにアクセスする場合や障害者向けにコンテンツを保存する場合でも回避できず、また、(従来の著作権のように)失効することもない。よって、DRMは事実上、著作権法の例外規定を無効にしている」(Brindley氏)
 英国図書館は、例外規定や公正な取引を保護したいと考えている。それにより、英国の各図書館は、コンテンツのコピーの作成や保存が可能になり、さらに研究目的や障害者向けにそれらのコピーを提供することも可能になるためだ。
 Brindley氏は、「これは世界的、国際的な問題だ」と指摘する。「(デジタルコンテンツについても)従来の印刷物の場合と同様のバランスを取る必要がある。われわれは、(コンテンツの)作成者が報酬を受け取れる一方で、公益にもかなうようなトリアージ(優先順位の選別法)を模索している」(Brindley氏)
 英国のデジタル権擁護団体、Open Rights Groupは、英国図書館が要請している著作権法の明確化を「心から支持する」としている。
 Open Rights Groupのエグゼクティブディレクター、Suw Charman氏は、ZDNet UKのインタビューの中で、「重要な問題の1つは、企業が著作権法の制限条項や例外規定を無視している点だ。企業は、デジタルコンテンツに制限的なライセンスを課している」と語った。
 またCharman氏は、DRMによる制限は、学問研究に特に大きな損失をもたらすと指摘した。Charman氏は、「大学教員や学生は、図書館にある紙の新聞や雑誌を複写できるが、デジタル新聞や雑誌にはアクセス制限がかけられている。これは大変由々しき問題だ」とし、さらに「企業が独自のライセンスを作ることを認めれば、著作権法の効力を損なうことになる。著作権法よりも契約法の方が重要ということになれば、(コンテンツの)出版社や発行者に任意のライセンスの発行を認めることになる。そして今、そのようなことが現実に行われている」と語った。
 英国図書館は、著作権法の厳格化を希望する人々と同法の徹底的な改正を望む人々の間の論争を沈静化する上で主導的役割を果たしたいとしている。また同図書館は、著作権者の発見が困難な、いわゆる「孤児作品(Orphan Works)」の問題にも対処するよう求めた。
 「著作権者が発見できないため、保管されたままの文献が山ほどある」(Brindley氏)

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2006年09月22日

欧州デジタル図書館計画、著作権の処理に課題

http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/car/index.php?p=2258

欧州デジタル図書館計画、著作権の処理に課題
2006年9月22日(金曜日)

E541で紹介したとおり、EUの欧州デジタル図書館計画については、8月に参加国に対して計画遂行のピッチを上げることを求める勧告が出されたところですが、ここへ来て著作権の問題に悩まされているようです。
同計画では、2010年までにヨーロッパのデジタル資料600万点にアクセスできるようにすることを目指していますが、著作権、知的財産権の処理についてよい解決法が見つからない場合は、既にパブリックドメインとなっている資料(1920年代以前に刊行された図書、雑誌など)のみを提供の対象とする、という方針がこの度明らかにされた、と報じられています。

Old books only in European Digital Library. EUobserver.com.
http://euobserver.com/871/22383
European Digital Library struggles with copyright. Open Access News.
http://www.earlham.edu/~peters/fos/2006_09_17_fosblogarchive.html#115885382718928975

参考:E541 欧州デジタル図書館計画の促進に向けた勧告
http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/cae/item.php?itemid=548

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2006年09月21日

グーグル、ベルギー裁判所の判決文掲載要求に従わず

http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?n=MMITba001021092006

グーグル、ベルギー裁判所の判決文掲載要求に従わず

 サンフランシスコ(ダウ・ジョーンズ)米インターネット検索大手グーグル(Nasdaq:GOOG)のニュースサイト「グーグルニュース」へのベルギーの新聞記事掲載にかかわる裁判で、ベルギーの裁判所が同社に判決文をベルギーのウェブサイトに掲載するよう求めたのに対し、同社は20日、「不必要、かつ均衡を欠いている」として、この命令には従わない方針を明らかにした。
 ベルギー第一審裁判所は今月、同社に、同国の新聞記事を無許可でウェブサイトに掲載するのをやめるか、記事使用料を支払うよう命じた。同国の新聞各社の編集者は「グーグルのニュースサイトは、新聞各社のウェブサイトへのアクセスを横取りしている」と主張している。グーグルのニュースサイトは、小さな写真と記事の抜粋を掲載している人気サイト。
 同社はこの命令に従い、ニュースサイトの見出しからベルギー各紙のものを削除する。この命令に従わなければ、1日約127万ドルの制裁金支払いが科される。
 裁判所はさらに、グーグルのベルギーのサイト「Google.be」と「news.google.be」に判決文を掲載するよう求めている。裁判所は22日、グーグルに判決文掲載を義務づけるか、1日63万4000ドルの制裁金支払いを科すか、判断する予定。
 グーグルの広報担当者、スティーブン・ラングドン氏は「両方の命令が覆ることを期待する」と述べた。同氏は電子メールで「われわれは、グーグルニュースは完全に合法であり、新聞各社のサイトに利用者を導くことにより各社に利益をもたらしていると確信している。われわれは見出しと記事の抜粋だけしか掲載していないことを忘れないでほしい。記事全文を読みたい人は、各紙のサイトへのリンクをクリックしなければならない」とした。
 同氏によるとグーグルは、判決文をベルギーのサイトに掲載するようにとの裁判所の要求には引き続き応じない方針で、裁判所の判断全体について上訴する予定だという。
 グーグルニュースは2002年に発足した。数千件のニュースから主な項目を「世界」、「スポーツ」などに分類して表示している。小さな画像(サムネイル)と見出し、記事の最初の1−2文を掲載し、記事全文を読みたい場合は見出しをクリックすれば、ニュースの発信元のウェブサイトに飛んで読むことができる。

[2006年9月21日]
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2006年09月20日

進化する地図の世界


カレントアウェアネス
No.289 2006年9月20日
CA1607

進化する地図の世界

 近年,オンラインで利用できる地図の進歩は目覚しい。Yahoo!の地図情報で目当ての店や観光地などの地図を探したことがある人も多いだろうし,国土地理院のウェブサイトでは2004年3月以降,日本の基本図である2万5千分の1地形図を閲覧することができる(1)。

Google Earth,Google Mapsの登場
 2005年6月,Googleは世界中の地形の三次元画像と衛星写真を閲覧できるサービスを開始した。Google Earthである(2)。2004年に傘下に入ったKeyhole社の技術をベースに開発されたもので,世界中を飛び回ったり,宇宙から地球を見下ろす体験を自宅のパソコンで手軽にできることから,提供後すぐに利用者から熱烈な支持を持って迎えられた。NASAも同様の衛星画像サービスWorld Wind(3)を提供しているが,画像読み込みのスピードや扱いやすさの点でGoogle Earthが勝っているようである。利用するには同社のウェブサイトから無料でソフトを入手する必要がある。閲覧中はつねに画像をダウンロードしている状態なので,利用する側もブロードバンド回線などある程度の環境が必要である。2006年1月以降,インターフェースが簡素化されたベータ版も無料で入手でき,Windows,Macのほかに現在はLinuxでも対応可能である

 現時点ではルート検索やローカル検索は米国などに限られ,画像はリアルタイムではない(2006年7月20日時点で,日本の画像が大幅に更新された)。しかし地図上の地形を三次元グラフィックスで立体表現し,視線の角度を変化させることができるティルト機能を駆使すると,山岳地帯などは迫力ある画像を見ることができる。また数多くの情報をオーバーレイさせたり,地図上にピンマーク(placemark)を立てて自分の所有する情報を付加し,詳細なリンクをはることもできる。

 有料のサービスも別途設けられている。Plus(20ドル/年,カスタマーサポートあり,立体の形状を表現できるポリゴン機能や,地表に引いた線に沿ってカメラを移動させられるパス機能が装備されている),Pro(400ドル/年,GISデータを読み込むモジュールが別売),Enterprise(企業向け,価格は応相談)があり,利用目的にあわせて選択可能である。

 ウェブブラウザで使用できるGoogle Mapsはすでに日本語版も提供されており(4),マウスをドラッグすればどこまでもシームレスに地図上を移動できる。地図の移動や拡大の際に画像の再読み込みが行われないので,閲覧中にストレスを感じないで済む。通常の地図表示と航空写真のサテライト表示の切り替えが可能で,先行サービスのデュアル表示(航空写真の上に道路などのデータをオーバーレイさせる)も間も無く日本語版でも提供されるであろう。住所から検索するマップ検索と,業種などのキーワードを組み合わせるローカル検索ができる。もちろんGoogle Earth同様,placemarkで情報を付加することもできる。

 これらのツールを利用したオンライン地図も続々と登場している。英国の戦略的保健局(Strategic Health Authority)はGoogle Maps,Google Earth,MSN Virtual Earth Map Control の3種類のツールを用いたmapを作成し,England National Health Serviceのウェブサイトから提供している(5)。また記憶に新しい米国のハリケーン被害(カトリーナ,リタ,ウィルマ;E369,E396参照)や昨年のロンドン地下鉄テロに関するmapもGoogle Mapsを使用していち早く公開されている(6)(7)。ハリケーンマップは,ウィキペディア(Wikipedia)のようにユーザが持っている情報を自由に地図上にアップしていく−地図のwiki化の可能性を示す好例であろう。デジタル写真の無料投稿サイトSmugmugはGoogle Earthの機能を取り入れて,特定の地点に写真画像をスポットで掲載するサイトを公開した(8)。住所を緯度経度データに変換するgeocode機能を持つフリーのサイトも利用すれば,地図の入手のみならずカスタマイズまでも次第に無料化への方向をたどっているように見える。



地図資料所蔵機関のデジタル化プロジェクト
 一方,各国の図書館,学術機関において,所蔵資料のデジタル化は早くから始まっているが,中でもビジュアルな特性を持つ地図資料において,オンラインで閲覧できる意義は大きく,その流れは顕著である。米国議会図書館(LC)のMap Collection(9)やデンマーク王立図書館のExhibition(10)など,原資料の色彩の美しさはもとより,ズームして細部まで調査可能な画像の提供により,より広範囲な利用者のアクセスを可能にし,またコレクションのアピールに大いに役立っている。フランス国立図書館(BnF)の電子図書館Gallica(11)にも随時新たな地図資料が追加されている。

 しかし最近の趨勢は単なる資料のスキャニングとその画像提供にとどまらない。地理情報システム(Geographic Information System:GIS)との組み合わせにより,新たなサービスを提供する機関が増えている。

 スロベニア国立図書館(12)では,19世紀半ばの古地図数種に緯度経度の位置データを付与することで,現代の地形図(10万分の1)および都市地図(2万分の1)をオーバーレイさせて閲覧することができ,経年変化の確認を可能とした上に,肖像や手稿の画像を地図上にリンクさせている。

 カリフォルニア大学バークレー校のEast Asian Libraryのウェブサイトでは,三井文庫中の江戸〜明治の古地図を閲覧することができるが,単なる画像提供だけでなくGISブラウザを用いて現代の地図,空中写真,衛星画像との重ね合わせができ,ポイント表示などの編集も可能である(13)。

 スコットランド国立図書館ではNLS Web Mapping Pilotとして英国陸地測量部(Ordnance Survey)のデータと自館の所蔵コレクションを利用し開発したアプリケーションを提供している。スキャニングした資料へのジオレファレンシング(地図画像上から地球上の位置がわかるようにする処理)により,詳細な地名やポストコード等から検索でコレクションへのアクセスが可能である(14)。ポーツマス大学の運営するGreat Britain Historical GIS Projectのウェブサイトでは,英国内の地名を検索すると,直近のデジタルマップから19世紀の古地図画像まで表示を切り替えて位置確認ができる上に,センサスデータ等の詳細な情報を確認することができる(15)。



図書館の現状と課題
 こういったサービスを行うためには,技術とそれを有する人材が必要となるが,こうした環境下で地図図書館には何が求められ,それにどのように対応をしているのであろうか。

 米国や英国を例にとると,特に教育への貢献が期待される大学図書館では,GISを利用した研究活動へのサポート機能が求められるが,スタッフ,予算ともに限られた枠内で試行錯誤している感がある。スタッフの研修による技術習得では到底間に合わないスピードで,地図,地理学の持つ主題は拡大しており,レファレンスおよびコレクションマネジメントに多大な影響を及ぼしている。

 以前の図書館では図書館情報学に加えてキュレーターの資格を持つ地図司書がひとつの典型的なパターンであった。しかし,近年急速に高まりつつあるGIS技術等への要望から,図書館のスタッフがキュレーターからGISスペシャリスト(図書館情報学を履修しない)へシフトする傾向も見られる。技術重視で採用されるため,地図という専門資料および主題に関する知識に欠ける場合もあり,連綿と続く図書館のコレクションマネジメントを分断しかねない危機を感じている機関もある。

 また,従来の図書館からGIS研究機能が分離されている機関も見受けられる。ハーバード大学では従来の地図図書館から機能によってGeospatial Libraryが分離し,GISの研究への活用を支援し,またGISを利用するためのプログラムの収集管理に努めている。地図図書館の有無にかかわらず,他大学でも図書館以外の他部局研究所がデジタル地図やGIS関連の責任を担っているところが多い。

 近年,地理情報技術はその応用範囲を急速に拡大し,さまざまな主題の研究に取り入れられている。その利用環境を整え,教員や学生にトレーニングを行うことが可能な人員の確保が研究機関には求められており,即効作用として外部スペシャリストの雇用へとつながっていることから,司書の存在意義があらためて問われている。

 公共図書館の場合は先ず利用者にそれらの地図の利用を保証する体勢を整えていく必要があろう。設備,機器,地理情報を利用するためのソフトも多種多様であるため,目の肥えたスタッフが,限られた予算の中で,戦略的に優先順位を考慮しながら環境整備を行っていく必要がある。これにより,利用者とデジタル環境での地図情報を結びつけるだけでなく,地図情報が図書館にとってもレファレンスをより高めるための強力なツールとなることが期待できる。さらに,自館の地図資料についても外部に広くアクセスする機会を提供できるならば,貴重なコレクションをより有効に外部にアピールすることができる。

 地図図書館のスタッフはつねに情報を収集し,トレーニングを心がけながら,利用者のニーズから取り残されないように,また図書館の存在意義を印象づける新たな可能性を取り逃がさないようにしたい。

主題情報部人文課:津田深雪(つだ みゆき)




(1) 国土地理院ホームページ. ウォッちず. (オンライン), 入手先, (参照2006-07-17).

(2) Google Earth. (online), available from , (accessed 2006-07-17).

(3) NASA World Wind. (online), available from, (accessed 2006-08-11).

(4) Google Maps. (online), available from , (accessed 2006-07-17).

(5) Strategic Health Authorities, available from , (accessed 2006-07-17).

(6) Hurricane Information Maps. (online), available from , (accessed2006-07-17).

(7) Lonton July 2005 Terrorist Attacks map. (online), available from , (accessed 2006-07-17).

(8) Smugmug. SmugMaps. (online), available from , (accessed2006-07-17).

(9) Library of Congress. Map Collections. (online),available from , (accessed 2006-07-17).

(10) Denmark on the World Map. (online), availablefrom , (accessed 2006-08-11).

(11) Gallica. (online), available from , (accessed 2006-08-11).

(12) National and University Library of Slovenia. (online), available from , (accessed 2006-08-11).

(13) UC Berkeley, East Asian Library. JapaneseHistorical Maps. (online), available from , (accessed 2006-07-17).

(14) National Library of Scotland, NLS Web-Mapping Project. (online), available from , (accessed 2006-08-11).

(15) Vision of Britain. Historical Mapping. (online), available from , (accessed 2006-07-17).



Ref: 仮想ツアー作成からマイWebへのMaps搭載まで: Google Earth & Mapsを遊ぶ. ASCII. 29(10), 2005, 97-111.

Berinstein, Paula. Location, Location, Location: Online Maps for Masses. Searcher. 14(1), 2006, 16-25.

Boulos, Maged N. Kamel. Web GIS in practice III:creating a simple interactive map of England’sstrategic Health Authorities using Google MapsAPI, Google Earth KML, and MSN VirtualEarth Map Control. International Journal ofHealth Geographics. 4(22), 2005, 1-8.

Lenschau-Teglers, Annie et al. Digitised Maps inthe Danish Map Collection. LIBER Quarterly.15(1), 2005, 45-48.

Loiseaux, Olivier. Les Collections Cartographiques Numérisées de la BnF. LIBER Quarterly. 15(1), 2005,49-53.

Solar, Renata et al. Use of GIS for Presentationof theMap and Pictorial Collection of the National and University Library of Slovenia.Information Technology and Libraries. 24(4),2005, 196-200.

Fleet, Christopher. Web-mapping Applications forAccessing Library Collections: Case Studies using ESRI’s ArcIMS at the National Library of Scotland. LIBER Quarterly. 15(1), 2005, 75-84.

Cobb, David. Crossroads - Bridging the Digital Divide.LIBER Quarterly. 15(1), 2005, 16-27.

Moore, John. Digital Map Soup: What’s Cookingin British Academic Libraries and are WeHelping Our Users? LIBER Quarterly. 15(1),2005, 34-44.




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津田深雪. 進化する地図の世界. (小特集:Googleの新サービスが与える影響) カレントアウェアネス. (289), 2006, 22-24.
http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/ca/item.php?itemid=1041

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